子どもがむせるのはなぜ?いつまで様子をみるべきかと口腔機能発達不全症について解説
目次
子どもが食事中によくむせたり、飲み込みにくそうな様子が見られたりすると、「成長とともに改善するのだろうか」と心配になる親御さんも多いのではないでしょうか。子どものむせる症状にはさまざまな原因がありますが、お口の機能の発達が十分でない「口腔機能発達不全症」が関係している場合もあります。むせる症状を放置すると、食事や発音、お口の発育に影響を及ぼす可能性があるため、早めに状態を把握することが大切です。今回は、子どもがむせる原因やいつまで様子をみるべきか、口腔機能発達不全症の対処法について、交野市の歯医者 太田歯科医院が解説します。
1. 子どもがむせる原因とは?口腔機能発達不全症との関係
子どもがむせる原因は一つではありません。成長過程でみられる一時的なものもありますが、お口の機能の発達が関係している場合もあります。
①飲み込む機能が十分に発達していない
食べ物や飲み物をスムーズに飲み込むためには、舌や唇、お口周りの筋肉が適切に働く必要があります。これらの機能が十分に発達していない場合、食べ物が気道に近づきやすくなり、むせることがあります。
②舌の力が弱い
舌は食べ物をまとめて喉へ送る役割を担っています。舌圧が弱いと食べ物をうまくコントロールできず、飲み込みが不安定になることがあります。その結果、食事中にむせやすくなる場合があります。
③口呼吸が習慣化している
口呼吸が続くと舌の位置が下がり、お口周りの筋肉のバランスが崩れることがあります。また、お口が常に開いた状態になることで、食べる機能や飲み込む機能の発達にも影響を与える可能性があります。
④噛む機能が十分に育っていない
柔らかい食事が中心で噛む回数が少ない場合、お口周りの筋肉が十分に発達しないことがあります。噛むことは飲み込む準備にもつながるため、噛む機能の発達不足がむせる原因になることがあります。
⑤口腔機能発達不全症が関係している
口腔機能発達不全症とは、食べる、話す、呼吸するといったお口の機能が十分に発達していない状態です。むせる症状もその一つのサインであり、適切な評価や管理が必要になる場合があります。
子どものむせる症状にはさまざまな要因が関係しています。単なる食べ方の問題と考えず、お口全体の機能を確認することが大切です。
2. 子どものむせる症状はいつまで様子をみる?
子どもがむせる場合、「成長すれば自然に改善するのでは」と考える方も少なくありません。しかし、状態によっては専門的な評価が必要になることもあります。
①乳幼児期は発達途中であることが多い
乳幼児期は食べる機能や飲み込む機能が発達途中であるため、一時的にむせることがあります。成長とともに減少するケースも少なくありません。
②頻繁にむせる場合は注意が必要
毎回の食事でむせる、飲み物でもよくむせるといった場合は、お口の機能に何らかの課題がある可能性があります。継続している場合は状態の確認を検討しましょう。
③食事に時間がかかる場合
同年代の子どもと比べて食事時間が極端に長い場合は、噛む機能や飲み込む機能の発達が関係していることがあります。食事の様子を観察することが大切です。
④発音や口呼吸もみられる場合
むせる症状に加えて発音の不明瞭さや口呼吸がある場合は、口腔機能発達不全症が関係している可能性があります。お口全体の機能を総合的に評価することが重要です。
⑤気になる症状が続く場合は相談する
年齢だけで判断するのではなく、子どもの成長や症状の変化を確認することが大切です。気になる状態が続く場合は歯科医師へ相談しましょう。
むせる症状が改善する時期には個人差があります。成長を見守ることも大切ですが、継続する症状は早めに確認することが望ましいでしょう。
3. 口腔機能発達不全症によるむせる症状の対処法
むせる症状がみられる場合は、お口の機能を育てる取り組みが重要になります。日常生活の中で実践できる対処法を紹介します。
①よく噛んで食べる習慣を身につける
噛む回数を増やすことで、お口周りの筋肉や舌を使う機会が増えます。食事を急がせず、一口ごとによく噛む習慣を意識しましょう。
②正しい姿勢で食事をする
足が床につき、背筋が伸びた状態で食事をすることで、飲み込みの動作が行いやすくなります。姿勢の改善は食べる機能の発達にもつながります。
③鼻呼吸を意識する
口呼吸が習慣になっている場合は、鼻呼吸を促すことが大切です。鼻呼吸は舌の位置やお口周りの筋肉のバランスを整えることにつながります。
④口腔筋機能療法を行う
口腔筋機能療法(MFT)は、舌や唇などのお口周りの筋肉を鍛える訓練です。子どもの状態に合わせて行うことで、食べる機能や飲み込む機能の発達をサポートします。
⑤定期的な評価を受ける
お口の機能の発達状況は成長とともに変化します。定期的に評価を行いながら、適切な指導や訓練を継続することが大切です。
むせる症状への対応は、子ども一人ひとりの状態によって異なります。原因を把握したうえで、無理のない方法を継続することが重要です。
4. 交野市の歯医者 太田歯科医院の「口腔機能発達不全症」について
お子様の食べる、話す、呼吸するといった機能が十分に発達していない状態を「口腔機能発達不全症」と呼びます。成人のリハビリテーションとは異なり、子どもの成長段階に合わせて正常な機能を獲得していくリハビリテーションの視点が求められます。当院では、各成長ステージにおける発達の状態を確認しています。
【交野市の歯医者 太田歯科医院の「口腔機能発達不全症」の特徴】
当院のポイント①:専用機器を用いた口唇閉鎖力や舌圧の客観的評価
離乳完了後のお子様を対象に、口唇の閉鎖力や最大舌圧を専用の測定器で計測します。年齢や性別ごとの標準値と比較し、数値の変化を継続的に追うことで、機能の獲得が遅れている箇所を見極める指標として活用します。
当院のポイント②:食べる・話す機能に関する多角的なチェック
咀嚼や嚥下の状態、発音の置き換え、口呼吸の有無などを詳しく確認します。お子さんによって異なる食事の摂り方や、むし歯、噛み合わせ、顎の発育、歯肉の状況なども含め、お口の周りのバランスを総合的に評価していきます。
当院のポイント③:お子さんの状況に合わせた指導や訓練の実施
状態に応じて、口腔筋機能療法(MFT)やガムトレーニング、専用の訓練器具を用いた指導を行います。お口の周りの筋肉のバランスを整え、鼻呼吸を促すなど、日常生活の中で取り組める方法を親御様と共に進めていきます。
当院のポイント④:3か月ごとの再評価と写真による経過の記録
指導や訓練の成果を確認するため、3か月を目安に定期的な再評価を実施します。数値の測定に加えて、お顔立ちやお口の周りの写真撮影を行い、成長に伴う変化を患者様や親御様が視覚的に確認できるよう記録を続けます。
成長過程にあるお子さんの口腔機能は、噛み合わせや全身の健康にも関わります。太田歯科医院では、一人ひとりの発達段階に応じた管理計画を立て、皆様の健やかな成長をサポートできるよう努めています。お気軽にご相談ください。
まとめ
子どもがむせる原因には、飲み込む機能や舌の力の発達不足、口呼吸の習慣、口腔機能発達不全症などが関係している場合があります。成長とともに改善することもありますが、頻繁にむせる、食事に時間がかかる、発音や口呼吸が気になる場合は注意が必要です。適切な評価や訓練を行いながら、お口の機能の状態に応じた対応を検討することが大切です。子どもの口腔機能発達不全症についてお悩みの方は、交野市の歯医者 太田歯科医院までお問い合わせください。
監修:太田 貴之
【経歴】
・1998年 大阪歯科大学臨床研修 終了
・1999年 尼崎市 久井歯科医院 勤務
・2003年 佐古歯科医院 勤務
・2005年 医療法人 太田歯科医院 開業
【所属学会】
・日本口腔インプラント学会 専修医
・日本口腔インプラント学会 会員
・大阪口腔インプラント研究会 会員