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子どもの歯ぐきが腫れていると、「これって何かの病気?」と不安になる親御さんも多いのではないでしょうか。
実は、歯ぐきの腫れは「歯周病」による場合もあります。
歯周病は大人だけの病気だと思われがちですが、子どもにも発症することがあります。
今回は、子どもの歯ぐきが腫れる原因や症状、歯周病のリスクについて解説し、予防方法を解説します。

 

1. 子どもの歯ぐきが腫れていたら歯周病?腫れの原因を解説

子どもの歯ぐきが腫れる理由には、いくつかの原因が考えられます。
その中でも特に一般的なものは以下の通りです。

①歯肉炎

歯肉炎は、歯ぐきに炎症が起こり、赤く腫れる状態です。
プラークや歯垢(しこう)が歯ぐきに溜まることが主な原因です。症状が軽い場合は痛みを感じないことが多いですが、悪化すると出血や痛みが生じることがあります。

②歯周病

歯肉炎が進行すると、歯周病に移行する可能性があります。
歯ぐきの腫れや出血、さらには歯がぐらつくといった症状が見られることがあります。
歯周病は進行すると歯を支える骨が損傷を受けるため、注意が必要です。

③萌出性歯肉炎

乳歯や永久歯が生え始める時期に起こる炎症です。
歯が歯ぐきを突き破る際に痛みや腫れを伴うことがあり、これを「萌出性歯肉炎」と呼びます。
この場合、一時的なものが多いですが、適切なケアが欠かせません。

④むし歯による炎症

むし歯が進行して神経に達すると、歯ぐきに膿が溜まり腫れることがあります。
この場合、歯科医院での早急な治療が必要です。
歯ぐきの腫れは一時的な場合もありますが、放置すると悪化することがあるため、早めの対処が重要です。

 

2. 大人からうつる可能性もある?子どもが歯周病になる原因

歯周病の原因は、歯の表面に付着する「プラーク(歯垢)」です。
このプラークには細菌が多く含まれ、炎症を引き起こします。
では、子どもが歯周病になる原因にはどのようなものがあるのでしょうか?

①大人からの感染

子どもは家族と密接に過ごすため、大人の口の中の歯周病菌が唾液を通じて感染することがあります。
箸やスプーンなどの食器を共有する習慣は避けるようにしましょう。

②不十分な歯磨き

歯磨きの習慣が十分に身についていない子どもは、歯垢が溜まりやすくなり、歯周病リスクが高まります。
特に仕上げ磨きを怠ると、磨き残しが原因で歯周病を引き起こすことがあります。

③遺伝的要因

歯周病になりやすい体質は、遺伝的に影響を受けることがあります。
家族に歯周病の方が多い場合は注意が必要です。

④不健康な食生活

砂糖の多い食事や間食が多い場合、歯垢が形成されやすくなります。
食生活の見直しも、歯周病予防には重要です。

早めに原因を特定し、適切な対応をとることで、歯周病を予防することが可能です。
家族全員で衛生習慣を見直すのも効果的です。

 

3.子どもの歯周病による症状と予防法

歯周病は初期段階では自覚症状がほとんどなく、気づきにくいことが特徴です。しかし、いくつかのサインを見逃さないことで歯周病の可能性を早期発見できます。
ここでは、症状のチェック方法と予防のポイントを解説します。

子どもの歯周病の症状

①歯ぐきの腫れや出血

歯磨きをした際に歯ぐきから出血していないか確認します。
特に、赤く腫れた箇所の痛みを訴える場合は歯周病の可能性があります。

②歯がぐらついている

乳歯や永久歯のいずれにおいても、歯がぐらついている場合は歯周病の進行が疑われます。
特に、ぐらつきが続く場合は歯科医師の診察を受けることをおすすめします。

③口臭の変化

子どもが口臭を訴えたり、明らかに不快な匂いがする場合、歯周病が原因の可能性があります。

子どもの歯周病の予防法

①正しい歯磨きの指導

子どもが自分で磨く際は、歯ブラシの角度や力加減を教えましょう。歯と歯ぐきの境目を重点的に磨くことが大切です。
また、親御さんが仕上げ磨きをしてあげることが重要です。

②健康的な食生活

砂糖を多く含む食品を控え、歯や歯ぐきを強くする栄養素(カルシウムやビタミンC)を含む食品を積極的に摂りましょう。

子どもの歯ぐきの腫れや口臭が気になる場合、早めに歯科医院を受診する事で歯周病の早期発見に繋がります。
また、定期検診でプロのクリーニングを受けることで症状の改善だけでなく、未来の口腔環境を整えることにもつながります。

 

4.大阪府交野市の歯医者 太田歯科医院の歯周病治療

太田歯科医院は、交野市の地域に根ざした『かかりつけ医』を目指しています。
20年以上の治療経験を持つ院長をはじめ、歯科医師一同「患者さん自身の歯を1本でも多く残すこと」を大切にしています。

太田歯科医院の歯周病治療では、「歯周病がどれぐらい進んでいるのか?」「進行スピードはどうか?」など、患者さんの歯周組織(歯ぐきや骨)の現状を把握し、一人ひとりの進行状況に合わせて段階を踏んだ治療を提案しています。

♦基本的な歯周治療
歯科医師・歯科衛生士による歯周ポケットのプラーク除去を行いブラッシング指導を行います。
なるべくご自身の歯を残していただくために、ご自宅でも出来るケアをお伝えしています。

♦重症化した歯周病の外科的治療
深い歯周ポケットにある歯石を除去するためのフラップ手術や、溶けてしまった歯の骨や歯根膜を再生させるための歯周組織再生治療など多数の外科的治療の中から状況に応じた最適な治療を提案します。

歯周病治療は、①歯科医師による治療、②歯科衛生士による専門的なケア、③患者様ご自身によるホームケアの3つの柱に支えられています。
患者さんの歯周病への理解と協力がとても大切ですので、ご自身のお口の状態をなるべくわかりやすくご説明をさせて頂き、ご理解頂けるよう努めております。

 

まとめ

子どもの歯ぐきが腫れる原因や歯周病のリスクについて理解することは、親御さんにとって非常に大切です。
歯周病は早期に対処することで進行を防ぐことができます。また、家庭での予防ケアと定期検診を組み合わせることで、健康な歯ぐきを維持できます。

大阪府交野市でお子さんの歯周病や歯ぐきの腫れにお悩みの方は、ぜひ太田歯科医院にご相談ください。
経験豊富な歯科医師が、一人ひとりに合わせたケアを提供し、健康な歯を守るお手伝いをいたします。

監修:太田 貴之


経歴:
1997年 大阪歯科大学 卒業
1998年 大阪歯科大学臨床研修 終了
1999年 尼崎市 久井歯科医院 勤務
2003年 佐古歯科医院 勤務
2005年 医療法人 太田歯科医院 開業

所属学会:
日本口腔インプラント学会 専修医
日本口腔インプラント学会 会員
大阪口腔インプラント研究会 会員